涙のあとにフラッシュを

昨年からオタク終活の一環でボーンフリー、ガイスラッガーキャプテンスカーレットイナズマン、同フラッシュ、キカイダー、タイガーセブンと改めて観たかったアニメとトクサツの一気観をランダムに続けてきて、先日スペクトルマンが終了。本放送時は無論、再放送でもそれほど腐るほど観てたはずでも、1話から最終回までキッチリ見るのは生まれて初めてかも知れない。公害人間とダストマン筆頭、いずれ間違いない公害怪獣を経て、いつ見てもデザインが凄すぎる(しかも声が八代駿)ズノウ星人からスピンコブラー・ザリガニンドくらいまでは観るのやめたろかと思うほどキツかったけど、本格的怪獣映画の貫禄の三つ首竜やムーンサンダー以降は尻上がりに面白くなっていく。そしていよいよ終盤、痴呆化の恐怖を怪獣化のそれに置き換えて、本家「まごころを君に」より原作が分かってる感じのノーマン戦、市街地を等身大怪獣が疾駆するマウントドラゴン輸送作戦は圧巻で、仮面ライダーや西部劇を意識した草人間やイゴール星人、流星仮面との等身大の戦いも実にカッコいい。そして迎える「さようならスペクトルマン」は蒲生譲二のキャラクターの誠実さが際立って新マンやエースのそれのひゃくまんばい感慨がある。ピープロらしく色々と足りなかったスペクトルマンがど真ん中に来る人はなかなかいないと思うけど、自分と同じくそんな感慨を持ってスペクトルマンが嫌いな人もいないのではないか。君はどうだ?