スターチャンネル「血を吸うカメラ」。超アナクロな画面が紡ぎだす超モダンな異常心理にビックリすること請け合い。1960年。
開高健「破れた繭・耳の物語」読了。氏の幼年期から青年期の自伝的小説。野坂昭如も同じく、恐ろしく下品なのに素晴らしく上品な筆致にうっとりする。どうしたらこんな凄い表現ができるのかしらん。
佐藤正午「月の満ち欠け」読了。生まれ変わりがどうとかこうとか。岩波+直木賞につられて今どきの小説なんか読んだワタシがバカでした。
熊谷達也「邂逅の森」読了。マタギを生業とする主人公の半生を描く。こちらは今どきの小説なのに凄かった。素晴らしい臨場感。不撓不屈の精神で逆境に臨む主人公には一読者の自分も高揚感を禁じ得ない。
