緊急指令10-4・10-10の出動だ!

アイルランド短篇選」読了。半分くらい面白かった。イギリス文学もアイルランドも結末は明るい方がいい。シャーウッド・アンダースン「ワインズバーグ、オハイオ」読了。恐らくは訳がダメでまったく面白くなかった。カポーティ「夜の樹」読了。これも所収の前半面白くないのは訳がダメなのかしらと思ったら、村上春樹の訳に拮抗する「誕生日の子供たち」を挟んで以降は俄然面白くなった。所収の「僕にだって言いぶんがある」は色々と圧巻。

 

オタク終活「緊急指令10-4・10-10」全26話。当時もいまも大好きな番組。かいつまんではよく観るけど通して観るのは10年ぶりくらい。怪物ものから人情もの、怪奇もの、犯罪ものまでジャンルを問わない自由な作劇と、怪奇大作戦よりアンバランス寄りでねちっこい作風もいい。トミーがスポンサーでなぜかまったく商品化されなかったスバル・レオーネも素晴らしくカッコいい。メインライターの田代淳二が描く所謂ファンタジー編と、高久進の天才ゴリラの都合5編は掛け値なしの傑作で、ほかも致命的な怪物の造形をのぞいて、いずれ劣らず悪くない印象。ワーストは例によって藤川桂介の軽井沢編(ダムラーは藤川にしては悪くないのは夏で懐かしいから?)と、高久進佐藤肇を偲んで書いたみたいな「死体を呼ぶ白骨」くらい。あとは馬場秀夫のオープニングがとにかくサイテー。主題歌が死ぬほどカッコいいだけに惜しすぎる。なぜ漫画も描いてた内山まもるか、せめて今道英治に描かせなかったのかと50年近く経ったいまでも残念に思う。