80年代最大のスカ

気がついたら12月も中旬だったような。

 

川端康成「掌の小説」550ページに122編の短編を収録。ほとんど思い付きで書いて即ボツにしたみたいのばっかりで、川端康成は好みの作家だけどほとんど頭に残らず。長けりゃいいってもんじゃないが、短くてもいいと言うもんじゃない。大岡昇平「俘虜記」あまりに淡々と進み過ぎて段々気が滅入ってくる。もっとも大岡昇平はどれも劣らず気が滅入るけど。オルテガ・イ・ガゼット「大衆の反逆」付和雷同路傍の石は黙っとれと言う結論。ギッシング「ヘンリ・ライクロフトの手記」ヘンリ・ライクロフトのノンフィクションの手記と言いながら書いてるのはギッシングのフィクションてどないやねん。実に長閑でまあまあ面白かった。セネカ「生の短さについて」紀元前に書いて現在に通底する真理は見事である反面、ローマ哲学の裏面を知るとなんか急に有り難くなくなった。「フィッツジェラルド短編集」数年ぶりに再読。全編余さず見事で実にうっとりする。まさにアメリカ文学の至宝。マイケル・クライトンアンドロメダ病原体」数十年ぶりに再読。ベストオブエスエフ映画の「アンドロメダ…」のが好きだけど、原作も同じくパーフェクトな傑作だと思う。開高健「知的な痴的な教養講座」「私の釣魚大全」「珠玉」「人とこの世界」。氏の筆致に触れることがいまや人生の最大の楽しみの一つになった。「オーパ!」が流行ってた中学時代は「釣り好きのおっさん」くらいの印象しかなかった開高氏にこれほど私淑するとは夢にも思わなかった。常に未読を何冊かストックしてあるけど、いつか読むものがなくなったときのこと考えると恐ろしい。

 

あとほか何か読んだけど忘れた。

 

アニマックスのマクロス。当時いっぺんも観たことなくて、この40年まったく観たいとも思わなかったけど、もし自分がこれに関わってたら間違いなく恥ずかしさで首を括ってるみたいなアニメだった。つか観てるこちらが恥ずかしいアニメってどないやねんと。

 

ゾンビランドサガ効果で佐賀の温泉に行ってみようかと色々下調べしてたけど、先だっての選挙の結果があれだったんで誰が行くかボケ。