ソ・ソ・ソクラテスかプラトンか

サルトル「嘔吐」読了。難解なこと覚悟で読み始めたら全然つまらず一気に読めて、しかも面白くてびっくりした。これは新訳が上手かったのかと思ったら以前のプルースト読本の鈴木道彦氏で納得。氏の溢れんばかりの知性が綴る、そして本編を謙虚に際立たせるあとがきも最高。読んだら売ろうと思ったけど以前のリルケの「マルテの手記」とセットで今後も愛読したい。自分は紀伊国屋で買ったけどオークションでも高いわけよ。

 

ガルシア・マルケス中短篇 傑作選」も読了。みんなが凄いと絶賛するガルシア・マルケスの良さがいまだ良く分からない。と言うワケで文庫で1200円は高い。「予告された殺人の記録」は映画も好きだけど。

 

ルシア・ベルリン「掃除婦のための手引書」も読了。西の藤澤清造みたいなダウナー系のハナシばっかりだったけど読んだことのない筆致ばかりでどれも面白かった。これで文庫でも900円は安い。上流階級から最下層のシングルマザーまで、ほとんど著者の実体験と言うのも凄い。

 

あと開高健の白いページ全3巻とか色々読んだけど忘れた。