退治する!

オタク終活「ワイルドセブン」。全25話。昭和48年のお年玉は全部アオシマのプラモデルに消えたくらい(と言って千円そこそこだったけど)大好きだった番組。かつてLD出たときの所感同様、怪力ヘラクレスと小野信也が怪我して引っ込む中盤がちょっとしんどかったのと、両国役の小池雄介の降板と恐ろしく小物だった山本鱗一の首領が残念だったけど(つかスパイダーの幹部陣は猫を抱いた上野山功一筆頭、なんか揃いも揃ってはずれだった)、50年経ってもワイルドセブンは相変わらず最高に面白かった。就中銀幕の脚本陣を向こうに「マシーンガン・ロック」「200キロ心中」「奇襲!トライアル作戦」と我らがウエショーの脚本が粒揃いなのが嬉しい。でも同じニセモノ回としてはパチンコ屋の集会が最高の「やさぐれ非常線」より終盤で好き勝手した風情の「裏切りの星を撃て」のが渋くてカッコいい。ちなみに望月三起也の原作は読んだことありません。

 

オタク終活「ザ・ウルトラマン」。全50話。鳥海永行と二宮常雄の私的ベストコンビの作品。しかし序盤はウルトラマンを意識してカッコいい怪獣が出てきてなんぼの単調なハナシばかりだったのが、鳥海御大がかの「これがウルトラの星だ!」を残して降板して以降、しかも怪獣デザインが鯨井実のゲテモノになってからのエスエフ路線のが俄然、面白くなるのがなんとも上手くない。さらにメカも大河原御大からぬえと言うか河森に変更、ついでに作画も二宮と中村一夫以外はほんまどうしようもなくなるけど、独自のウルトラマン観で「君がウルトラマンだ」と最終回を描いた吉川惚司のおかげさま、結句、悪くない印象でまとまっていて、アニメでもトクサツの80より圧倒的に好感度が高い。ちなみに当時まだ声優なんか全然意識してなかったんで、クラスメイトに「古代くんがヘンシンしてデスラーになるってすげえな!」と言われてそうか!と思ったのも懐かしい。

 

オタク終活「冒険ファミリー・ここは惑星0番地」。全20話。当時流行りのアドベンチャーファミリーとスターウォーズを真似して作った安易さの割に結構ハードな展開に目が離せず、これも当時から好きだった番組。なんたって「宇宙からのメッセージ」と同じひおあきらのメカニックがいい。特に日本号はタカトクのプラトーイ(これはボーンフリー号の真似だったけど)とも出色の意匠だったと思う。三家族が惑星に連れられる開巻と、非情の惑星大爆発までのラストを伊上先生が人間賛歌で見事にまとめあげた一方、性善説を旨としていた高久御大が安易に家族間の軋轢ばかり描いてたのはGメンでやさぐれてたからかしらん。