ザ・カンニング

まあ数分とは言えうっかり観てしまったワタシがバカヤロ様なのは間違いないとして、むしろ読書するような人間なら絶対観ない、そのすべてがあまりと言えばあまりに低能な仮面ライダーセイバーにはサブタイトルでIQ=0をつけるべきではないかと。

 

ツイッター見るたび不思議に思う、なぜみなさん街中のリアルなキチガイはスルーできるのに、ネット上のキチガイにはあえて火中の栗を拾うような行動に出るのか、謎だ。

 

 

ばなな

カルヴィーノ「魔法の庭・空を見上げる部族」読了。短編14編を所収しながら寓意の塩梅がいい表題作と何本か以外はついていけないところがあった。でも読後感が良かったので許す。

 

そう言えばレヴュースタァライトの劇場版をすっかり忘れてた。まだやってるのかしらん。レヴュースタァライトと言えばテレビ放送中、ウテナの真似とかなんとか間抜けな揶揄を聞いたことがあるけど、喩え真似でも女の子が揃って可愛い方がボロ勝ちに決まってる。

 

 

ヒゲとボイン

シネフィルWOWOWクレオパトラ」。アニメラマではいちばん出来がいいと言うか、随一の手塚治虫っぽさと、ギャグと劇画を絶妙に融合させた作画で何べん観ても面白い、バツグンに好みの傑作アニメ。無論、小島功クレオパトラと、いまだに全曲集が出ないのが不思議でならない冨田勲の音楽も最高。この時代からホモ役が板についてる野沢のなっちゃん(どう見てもシーザーはドメルでオクタビアヌスはミル)も最高。2001年みたいな大仰なオープニングからテレビアニメみたいなエンディングの落差も最高。とにかく最高。1970年。あと予告編観るとカットされてるシーンが多いのがいかにも手塚先生っぽい。

 

原民喜「夏の花・心願の国」読了。教科書かなんかで読んだ覚えがある、被爆直後の広島を描いた「夏の花」と、その前後の散文集。圧倒的な「夏の花」から段々観念的に過ぎてきて、巻末で表題の「心願の国」になると何を書いているのかよくワカランようになる。日本文学史上最も美しい散文集が、全編息が詰まりそうで、読了してほっとするのはいかがなものか。

 

野坂昭如「ひとでなし」読了。何十年も前の出来事をこれほど精緻に綴れる記憶力に驚かされるが、流石の野坂も老境に臨んでは筆致に迫力がないのは如何ともし難い。ジブリの宣伝相的には聞かなかったことにしたいだろう、かの「蛍の墓」を完全なフィクションと言い切ってるのが面白かった。

風魔神

ATXひそねとまそたん」。ひたすらディティールを積み重ねるだけでハナシはほとんどないのが凄いが、絵が面白くて無意味に上手いので結構観ていて飽きない。声優も黒子の人は相変わらず最高。

 

スカーレットにUFOにジョー90にサンダーバードにスティングレイと、スーパーチャンネルのアンダーソン作品の垂れ流しっぷりが凄い。どうせ垂れ流すならこんなん誰が観て喜んでるのかしらん「魔法の拳銃」より「谷啓の宇宙冒険」をお願いしたい。ついでにスーパーチャンネルと言えば当時は特撮と怪獣は頑張ってる気がしたウルトラマングレートはいま観ると結構どうでもいいうえ、京本先生の主題歌がアクション仮面のそれレベルで唖然とする。

コーネリアス

「世界イデッシュ短編選」読了。ポグロムホロコーストを背景に自然、陰惨な作品が多いうえ、織り交ぜられる枠外の幻想譚に読後感がまったく定まらない。そのなかで「カフェテリア」と「泥人形メフル」が辛うじて印象に残る。

 

キャラが揃いも揃って嫌なやつがデフォルトのP.A.WORKSにして全員、好感度が高いのに毎回びっくりする「天晴爛漫」と、同じく渡辺信一郎の「キャロル&チューズディ」を観てるとベタな展開の普遍的な面白さを改めて痛感する。作画や演出が先鋭化してる当節ならことさらに。前者は少ないながらも女の子も最高で、頑張っていただきたい。

 

あといまさら「ソウナンですか?」がとても面白いので単行本まで揃えてみたら、アニメより原作のが絵が可愛くて面白かったのは問題ではないのかと。

 

 

こんにちは、こんにちは、こちらは阪急三番街

勤勉で鳴る富山にありながら作るアニメが揃いも揃ってゴミカスばかりのP.A.WORKS作品では実にシャルロット以来で面白いと思う天晴爛漫!がようやく復活で頑張っていただきたい。

 

東映チャンネル「三匹の牝蜂」。万博開催中の大阪を舞台に大原麗子シルバー仮面の夏純子とミラーマンの市知洋子の3人が大暴れと聞いて死ぬほど楽しみにして観たら、恐ろしいほど雑でびっくりする映画。でも工藤堅太郎に曽我町子はじめ、キャスティングが俺的に充実してたのと、懐かしい阪急三番街モロゾフ前)がちょっとだけ出たんで許す。

ノエミ

井上靖天平の甍」読了。知人からもらった本で遣唐使たちの大冒険譚。歴史は日本史も世界史もさっぱりだったけど、井上靖の圧倒的な文章力でキャラクターの書き分けも鮮やかに、もとよりドラマチックな史実が最高に盛り上がって、全然まったく期待してなかったぶんも非常に面白かった。上梓から30年以上経って80年代に公開された映画もいつか観てみたい。

 

クローディア・グレイ「円環世界の少女戦士」も読了。こちらは異星の少女戦士とアンドロイドの青年の冒険譚。同じくハヤカワの青背の「鋼鉄都市」シリーズをラノベにしたみたいな展開。でも創造主と念願の再会を果たしたアンドロイドの絶望からヒロインへの慕情が確かになる流れは良かった。ふたりが安易に再会しないラストも上手い。