2019-01-01から1年間の記事一覧

勝負!

スターチャンネル「血を吸うカメラ」。超アナクロな画面が紡ぎだす超モダンな異常心理にビックリすること請け合い。1960年。 開高健「破れた繭・耳の物語」読了。氏の幼年期から青年期の自伝的小説。野坂昭如も同じく、恐ろしく下品なのに素晴らしく上品な筆…

ピードモント

スターチャンネル「コーマ」。大病院に続発する昏睡患者にまつわる臓器売買の陰謀。ジェニファーソン研究所の処置室を全景でとらえたカッコいいアナログ盤のジャケット(でもゴールドスミスの音楽は全然まったくたいしたことない)と、マイケル・クライトン監…

大群獣ネズラ

スターチャンネル「ウィラード」。孤独な青年ウィラードが友達になったネズミを操って対立者に復讐を果たし、やがては自滅するハナシ。ネズミの大群が人間を襲うビジュアルから動物パニック映画のハシリと思われてるけど、ネズミより遥かにグロテスクな人間…

気分はもう右翼!

ハインライン「宇宙の戦士・新訳版」読了。10代に旧訳版を読んだときは死ぬほど面白かったのが、なんか今回いまいちだったのは自分が歳とって感性が鈍磨したからか、あるいは訳が合わなかったのか。いまさら改めて旧訳を読んで確かめる気もないけれど、とり…

ハチャメチャのシッチャカメッチャカだった頃!

ザ・シネマ「ワンダーウーマン」。ロードショウ当時、上品にまとまったワンダーウーマンのコスチュームに感心しながらなんとなく観てなかった映画。空飛ぶ鉄腕美女でもやってたらしいけど観たことない、出生地・アマゾン島?パラダイスアイランド?の描写は…

化石の戦士

見るからにゴミになる一方のライダーや戦隊やウルトラマンと違って、喩え去年がゴミでも今年は面白かったりするのがプリキュアの油断ならざるところだけど(ちなみに川村敏江が登板するとゴミカス率がグンとアップする)、なかんずく放送中のスタートゥインク…

至急巨大ロボットを!

オタク終活「スパイダーマン」。全話観るのは90年にKBS京都で再放送あって以来だから実に30年ぶりで、今回観たのはテレビ新広島バージョン(ややこしい)。石森史郎の日本版バットマンこと「ザ・カゲスター」をアメコミ路線の試金石にした東映が、今度は日本人…

ザ・ジェット

ザ・シネマ「…YOU…」。なんか覚えがあるタイトルだと思ったら、ハリソン・フォードのファンだった時分、ブレードランナー以前の氏のフィルモグラフィーで見れなかった(チョイ役にもほどがあるテキサスの七人まで観てた)映画の一本だった。映画は学生運動華や…

泰緬鉄道は狂気によって建設された鉄道である

古山高麗雄「兵隊蟻が歩いた」読了。著者の大東亜での足跡を辿る戦地再訪の記録。ユニークな筆致がときに徹底的に皇軍を罵って、対極にある高杉一郎の「シベリアに眠る日本人」の読後だけに鮮烈。愛読書「戦艦大和」の吉田満の寄稿もあってお得感がある一冊…

自由の戦士!

会うたび口角泡を飛ばしてイナズマンフラッシュのハナシをしてたおかげさま、友人がレプリカマスクを仕上げてくれて感謝感激。番宣ポスターを参考に、目とか耳とかアンテナの角度とか、こちらがうんざりするほど拘ってくれたこのマスク。とりあえず本棚のい…

エクスプロージョン!

劇場版「この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説」。傑作だったテレビシリーズを見事にブロウアップして、まさにラノベ原作的にもJ.C.STAFF的にも破格の面白さ。無理して観に行った甲斐があった。おかげさまギリギリで我慢しているめぐみん( スニーカー文庫30周…

シュネルフォイヤー

DVD「吸血狼男」。ハマーと言えばこの監督、テレンス・フィッシャー描くところの格調高い画面と、待ちに待った甲斐があるオリバー・リード演じる狼男の圧倒的なカッコよさで大好きな映画。かの石上先生は狼男を人間の獣性を発現させただけのつまらない怪物と…

原子熱線砲

DVD「モスラ」。妖星ゴラスは別格として、いちばん好きな東宝の怪獣映画はモスラです!と言うとトカゲ型怪獣信奉者の友人から虫じゃん!と必ず返される(ちなみにラドンと言うと鳥じゃん!と言われる)「モスラ」を久しぶりに観ようと思ったら、ディスクが見つ…

革命機

ATXでいまさらオーバーマン・キングゲイナーを観てるけど、あまりと言えばあまりにも視聴者ほったらかしで、同じくATXでいきなり放送中のアクロバンチのがまだなんぼか面白いのは問題ではないか。実際のとこ富やんはトリトンからイデオンまでと(ライディーン…

あばよ

日本映画専門チャンネル「用心棒」。見るたび藤田進が好きになる映画。黒澤明で1961年。 DVD「地平線がぎらぎらっ」。我欲に憑かれた脱獄犯どもがダイヤを巡って絶望へと一直線。新東宝らしいアナーキーさとスピードとエネルギーを蓄えて、タイトルからなに…

クーパースミス

ザ・シネマ「悪魔の棲む家」。家!神父!夥しいハエ!と流行りの要素を盛り込んでなお、実話ベースだからでは許されないくらい面白くない映画。たび重なる異常現象に慄きながら、地獄に続く井戸が見つかった家でしばらく住み続けられる家人の神経も謎。斧を…

恋のぼんちシート

東映チャンネル「男なんてなにさ」。渡辺祐介監督、下飯坂菊馬脚本で、緑魔子、大原麗子、そして春川ますみが身を寄せ合って立身出世を夢見る展開はまんま松竹のドリフ映画。その3人を騙そうとして痛い目を見るのがザ・ぼんちの「そーなんですよ川崎さん!…

マッコイ

ザ・シネマ「ゲッタウェイ」。主に登場人物の民度の低さで心がすさむペキンパー作品で、スティーブ・マックイーンとアリ・マッグローが生き残ってむしろびっくりする映画。ラスト近くに登場するいい味出してるじいさんがどっかで見た顔だと思って調べたら、…

旧古河庭園

東映チャンネルの西村晃ホラー二連発、「怪談せむし男」と「怪談片目の男」。監督が前者は佐藤肇、後者は小林恒夫で、のちの悪魔くんの幻の館VS首人形なら前者のが格調高くて好みの作風なんだけど、面白いと言えば乱歩の「白髪鬼」を彷彿とさせる後者の気が…

ミスタードルゲ

東映チャンネル「怪猫トルコ風呂」。以前に録画したのをやっとこさ観る。CSとは言え、これがまさかテレビで観れる日が来るとは思わなかった。女性を食い物に成りあがる室田日出男に、いちばんの犠牲者の谷ナオミが黒猫の化身となって復讐するハナシだけど、…

侵略許さぬ我らのふるさと

オタク終活「スーパー少年ジョー90」全30話。生まれてこのかたジョー90が好きな人に相棒以外会ったことがないし、ハナシを振ってもああ、飛行機と装甲車のカッコいい番組ですね(たぶん観たことない)としか言われたことがないけど、ジョーを巡ってやたらと喧…

これは只事ではないッ

アキラは原作もアニメもナニが面白いのかさっぱりで、たぶん世間も本当はくっだらないと思ってる代償行為で金田のバイクを必要以上に持ち上げてると思うんだけど、金田のバイクよりフライングプラットホームのがひゃくまんばい好きな自分としては、ハイグレ…

スパシーボ

長谷川四郎「シベリア物語」読了。黒川ケンキチ氏にご紹介いただいた本。同じ日本人抑留のハナシでも、高杉一郎の小説家らしい文体のがカッコ良くて好みだけど、虜囚にあるまじき静謐な筆致は奇妙な引力と集中力を伴って、最近では珍しく一気に読んでしまっ…

あれが噂のライオン丸!

実にデタラメな二ヶ月だった。まさに時間に追われるシンデレラ・ハネムーン。そんな激務の間隙縫って映画や怪獣を観たり小説を読んだりして、それを友人らなり嫁はんに話すとすっかりカタルシスを得てここに書く気がなくなるのはむしろ健康的だと思うけど、…

蛇精の淫

朝ドラにようやっと小田部羊一や「白蛇伝」が登場したらしい(自分は地上波は観ないので嫁はん情報)ので、奥山玲子が「安寿と厨子王丸」に激怒したハナシも是非やっていただきたい。 ちなみに自分も厨子王丸とかフランダースの犬とかアニメにする連中、全員病…

猿の軍団

「ウルトラマンが泣いている」読了。とりあえず書いてる人が作品に知識どころか興味すらないのは分かった。なによりアキラをリスペクトしながら、氏の代表作のトリプルファイターとボーンフリーに一言も言い及んでないのが意味不明。きっぱり時間の無駄。古…

エアリーズ号

いまさら帯がカッコいいので買ってしまった、アーサー・C・クラーク「2001年宇宙の旅・決定版」読了。ちなみに決定版でないほうを読んだのが数十年前なんでどこがどう違うのか全然まったく覚えていないような塩梅。地球からステーションナンバー5まで1時間、…

現代を支える男のエレガンス

どうすればアランドロンに会えるか?そればかり考えている日々。

涙のあとにフラッシュを

昨年からオタク終活の一環でボーンフリー、ガイスラッガー、キャプテンスカーレット、イナズマン、同フラッシュ、キカイダー、タイガーセブンと改めて観たかったアニメとトクサツの一気観をランダムに続けてきて、先日スペクトルマンが終了。本放送時は無論…

生きておらんで良いッ!

ファミ劇「勇者ライディーン」。ほとんど当時以来で全話なんとか観たけど、昭和50年くらいまでのアニメでこれほど視聴者をバカにした番組ってほかにないのではないか。恐るべき不当評価はライディーンが目指したマジンガーZのがジャリ向けなぶん百万倍マシ。…