努力と根性

NECO「犬神の悪霊」。いきなりやってたんでビックリした。邦画で裏五指に入る「女囚さそり・第41雑居房」の伊藤俊也監督がホラーを口実に相変わらず脈絡なく知的に、そしてダイナミックに撮ってる快作。出演者全員、必要以上に頑張ってたけど、特に子役の長谷川真砂美のラストの立ち回り(なんでこの手の映画のラストはアクションになるのかとは思うけど)と、三重町恒二の祈祷師、そして珍しく常識人の室田日出男の犬神憑きの儀式は必見ではないかと思う。恐怖譚の本懐が犬神そのものでなかったのもいい。コーマンみたいなラストも最高。しかし例えば「ダンス・ウィズ・ウルブス」なんか動物は本当に殺してません!とわざわざ断ってるところ、この映画はむしろ犬の断頭シーンは本物を使ってます!とコマーシャルしてるのが東映で時代やなあと。だから長年、この映画は日の目を見なかったのだと。1977年。

 

テレビシリーズを一応全部観た鬼滅の刃がいささか過大評価なのは異論のないところではあるが、例えばお子らの間でワンピースが流行るよりは鬼滅の刃が流行るほうが絶対に良いのは言うまでもなく、と言うかワンピースなんか見てたらまあ間違いなくアホになる。