あれが噂のライオン丸!

実にデタラメな二ヶ月だった。まさに時間に追われるシンデレラ・ハネムーン。そんな激務の間隙縫って映画や怪獣を観たり小説を読んだりして、それを友人らなり嫁はんに話すとすっかりカタルシスを得てここに書く気がなくなるのはむしろ健康的だと思うけど、文章が書けなくなると困るのと、忘備録として記すのもまた重要で再スタートとする。

 

オタク終活で「風雲ライオン丸」。以前から風雲ライオン丸のカッコよさとオシャレ度以外で快傑より風雲に怪獣ファンの下馬票があがるのが不思議でならない番組。もとよりスタッフ一同、快傑の成功を追い風に、潮哲也をふたたび主役に据えて変身する木枯し紋次郎を目標にお子ら無視、好き勝手に作る心算で風雲を始めたのなら、喩え打ち切りの憂き目を見ようとシリーズ序盤のまま舞台を西部劇、弾獅子丸を孤高の剣豪でやり通せば良かったものを、弟分で美味しい役回りを期待できた、そしてどう考えても最終回で弾獅子丸の遺志を継ぐ黒影豹馬をあっさり退場させたり、代わりにデロリンマンのオロカメンみたいな、いちいち獅子丸を叱咤するのが意味不明なタイガージョージュニアを登場させたりして、弾獅子丸の弱体化に伴う中盤からの迷走と失速はまったく目も当てられない。後のタイガーセブンでヒーロー番組を見事に締めくくった高際脚本も風雲では終ぞ成就せず、マントル要塞のなにがそんなにショックだったのか意味不明の「甦れ弾丸変身!」も、復讐譚からスタートした言い訳みたいな最終回の「俺は勝ったぞ!」も萎えるばかり。まあ怪獣ファンは深刻なのが好きだからいたしかたない。