アントニオ

ちょうど嫁はんと晩飯を食べる時間&あまりの出来ばえに目が離せなくて全部観てしまったオトナプリキュア。反論できない環境問題を縦糸に、矮小にもほどがある世界観に偽善と欺瞞が横溢する恐るべき展開。就中、ジャリ番だから致し方ないオリジナルの鬱陶しさを払底するどころか、むしろ強化している点はスタッフの正気を疑う。作画も毎回アニメーション学院の習作のよう。中嶋敦子が最終回の数カットだけ「薬屋のひとりごと」で習得したまつ毛の描き方で手を入れてたけど、そらクレジットが恥でしかないオトナプリキュアなんかより「薬屋のひとりごと」のが面白いしええもんなあ。結句、これを本気で面白いと思ってる人は病院行ったほうがいい。タイトルも「オトナナメテンノカプリキュア」にしたほうがいい(と言うかカタカナ表記がすでに視聴者なめすぎ)。成田良美さんもやる気がないなら断ったら良かったのに。

 

あとスプラッシュスターが恋愛枠だったのは不人気シリーズだから致し方ないとして、ふたりのお相手が咲ちゃんの留学シーンですらワンカットも登場しないのはどういう了見なのか。と言うか咲ちゃんの相手は和也さん以外あり得ないのではないのか。作った連中、スプラッシュスターを観たことがあるのか?

 

成田さんと言えば東映チャンネルの「明日のナージャ」を初見して、その完成度に度肝を抜かれる。慣例、小清水亜美の流れで駄作のそしりを受ける理由がさっぱり分からない。男前が揃って番組が恋愛譚だからかしらん。子供番組にしては背伸びしてる感があるものの、文芸も競作で切磋琢磨して、作画も演出も悪くない。きっぱり知る限りどのプリキュアよりも面白い。マーチャンは置いといて、もっと評価されてもいいのではないか。